和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
地域に貢献すること
和歌山県立桐蔭高等学校 1年
勝井 悠斗

僕には八十歳になる祖父がいます。高校卒業後、七十五歳まで働き、今では生き生きと充実した生活を送ることができています。祖父は、年金だけでなく、市からの「敬老乗車証」も受け取っています。税金はこのようにも役立てられています。

数年前、退職した祖父に会った時、祖父が「敬老乗車証」という一枚のカードを見せてくれました。そのカードがどのようなものか尋ねてみると、祖父は、市バスや地下鉄に無償で乗ることができるカードだと教えてくれました。そのカードを市から交付されて以来、祖父は僕に会う度に、「敬老乗車証」を使って友達と出かけた、という話を楽しそうにしてくれるようになりました。毎日の図書館通いや通院の際にも利用しているようです。

僕は毎回、祖父が充実した楽しい生活を送っていることが分かり嬉しくなるのですが、なぜ祖父が無償で市バスや地下鉄を利用できるのか不思議に思っていました。そこで「敬老乗車証」について調べてみることにしました。

同市は、「本市では、長年にわたり社会に貢献してこられた高齢者の皆様に敬老の意を表するとともに、様々な社会活動に参加し、生きがいづくりや介護予防に役立てていただくため、市内にお住いの七〇歳以上の希望される方に敬老乗車証を交付しています」と「敬老乗車証」について説明していました。

これを読み、僕は、はっとしました。僕の祖父が市から受け取っている「敬老乗車証」が、祖父が長年働いて地域に貢献してきた証だということに気が付いたからです。今でこそ市バスや地下鉄を無償で利用することができていますが、そこには祖父が一生懸命働き、市に税金を納めてきた苦労が隠されていたのです。

このことを知り、長年地域貢献してきた祖父を尊敬する気持ちと同時に、自分も将来しっかり地域貢献し、感謝される人材にならなければならないという使命感が湧いてきました。高校生になった今、義務教育を終えても「高等学校等就学支援金」を受給することができると知りました。感謝して充実した生活を送りたいと思います。また、義務教育を終えた今、仕事をして税金を納めなければならない年齢が近づいていると感じています。今まで支えていただいた納税者への感謝を忘れず、多くの納税者や祖父のように地域から感謝されるよう、税金を納めて地域貢献していきたいと思います。

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