伊藤 さやか
私は、この作文を書くにあたって税金について考えてみるまで、それほど税金に興味がなかった。しかし、色々と調べてみると、生活を支える重要なものであり、払っておきたいものだと感じた。
私の住む町には、中学校を卒業するまでは医療費が無料という制度がある。小さい頃アレルギーや虫歯でよく病院に行っていた私は、この制度に随分と助けられた。これに税金が関わっていると聞き、この制度はどう成り立っているのか、他の市町村でも同じような制度はあるのかなど、色々と知りたくなったので調べることにした。すると、このような制度を「こども医療費助成制度」ということが分かった。通常は、かかった医療費の九割から七割を保険者が給付し、残りの一割から三割を患者が負担することになっている。しかし、この制度の対象者は、患者が負担する分の全額または一部を税金から賄ってもらえるのだ。対象者の条件は市町村によって違うようだが、中には大学生まで対象になっている所もあるようだ。調べてみて、この制度があることで、子供を持つ親は金銭面の心配をせずに子供を病院へ連れて行くことができる。なので、この制度がない場合と比べると、健康な子供が多いのではと思った。例えば、子供がなりやすい虫歯の治療費は高い。もしこの制度がなければ、貧困家庭や兄弟の多い家庭だと特に、治療をためらってしまうのではないだろうか。そう考えると、この制度は子供の健康を守るのに一役買っていると言える。
そして、先程の通りこの制度は税金で成り立っている。そしてそれは、言わずもがな日頃私達が払っているものだ。小さい頃何度も病院に行けたのは、税金を払ってくれた見知らぬ誰かのお陰であるのだ。また、税金は他にも地方交付税交付金や公共事業費など人々の生活をよりよくするため使われている。つまり、今も誰かに支えられているのだ。私が税金を払うことで、誰かがよりよい生活を送れるようになる。今までずっと支えられているのだから、私も誰かの役に立とう。そう思うと、税金を払うこともそれほど億劫ではなくなった気がする。
こども医療費助成制度について調べたことで、結果的に税金への意識が大きく変わった。以前は何となく払っていたが、今は誰を支えるというはっきりとした目的を持って払える。これからも税金に支えられる生活は続く。だが、支えられるだけでなく支えているという誇りを持って生活できると思う。