和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する高校生の作文一覧 > 高校生の作文表彰作品
和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
時代、イノベーションと税
和歌山県立日高高等学校 1年
中川 春樹

高校生になり、急に税がより一層身近なものになってきました。というのも、私は、アルバイトをしているからです。アルバイトをしているからには、当然、給料が支払われます。その時、給与明細をよく見てみたら、源泉徴収という字が目に飛び込んできました。

どういう意味か調べてみたら、「給与等の支払者が、それを支払う際に所得税等の税金を差し引いて、それを国等に納付する制度」と書かれていました。そこで、気になったのが、所得税等、という文言です。

そこで、どのような税が、源泉徴収という形で、納められているのか、調べてみました。まずは所得税。代表例といえるでしょう。中にはおもしろい税がありました。それが、復興特別所得税という税です。私たちの給与がこのような形で被災地の復興に使われているのは、大変喜ばしいことだと思います。

ここから飛躍して、このような変わった税について、調べてみました。まずはゴルフ場利用税です。その名のとおり、ゴルフ場の利用に課せられる税です。他にも、遊漁税というおもしろい税もありました。これは山梨県のある村の条例で定められている税で、ブラックバス釣りの人気の上昇につれ、違法駐車やゴミの投棄などが増えたことにより、湖畔の清掃などの環境整備を目的とした税です。ここで、私はある共通点に気づきました。それは、どの税も、何らかの原因があって作られているということです。税のシステムを考えたら、至極尤もであると思いますが、遊漁税や復興特別所得税等、ブラックバス釣りの人気が上昇し、違法駐車やゴミの投棄が増えなかったら、遊漁税はできなかったと思いますし、災害が起こらなかったら復興特別所得税もできなかったと思います。

このことからいえるのは、税には普遍的な税と、そうでない税があるのだと感じました。普遍的な税とは、いつの時代にも国家運営をする上で必要な経費として課せられる税のことを指します。例としては、所得税や、住民税等です。対して、普遍的でない税は、時代によってはあるかもしれないし、ないかもしれない税のことを指します。先述の遊漁税、揮発油税も該当すると思います。クリーンエネルギーの技術が発達すれば、電気や水素に代替され、ガソリンが使われなくなるかもしれないからです。

今回の作文を通して分かったのは、テクノロジーの進歩、イノベーションや時代のニーズと税は、ある種の相関関係があるということです。未来には、どんな税があるのか、少し楽しみでもあります。

税に関する高校生の作文一覧へ戻る