和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
安心できる未来へ
和歌山県立有田中央高等学校 1年
永廣 百花

税金といえば一番身近な消費税が思い浮かぶ。二〇一六年の夏頃、八パーセントの消費税が二〇一九年十月に十パーセントに引き上げられるというニュースがとても印象に残っている。当時の私は「どうして消費税というものがあるのだろう。消費税がなければ物価も安くなるのに。」と、とても安易な考え方をしていたせいで家族に、「みんなが払った税金で助かっている人が沢山いる。税金を払うことは損だと思ってはいけないんだよ。」と言われたことがある。私は「私たちが払った消費税などの税金は沢山の人々を助けていること」を知らなかったのだ。

「例えばひいおばあちゃんも税金ですごく助けてもらっているんだよ。」と母が言っていた。私には今年で一〇一歳になった曾祖母がいて介護施設で介護サービスを受けている。もう歳ということもありしっかり歩けなかったり身体が弱く自分のことを自分ですることが出来ない。そのため車椅子などの福祉用具や介護用品、数割の医療費負担で済む医療費控除や介護保険制度で貴重な税金を利用し、日々の生活を支えてもらっている。そのおかげで長生きしてくれていると言っても過言ではない。税金には「人を助ける」だけではなく、「人を生かす」力もあるのだと気付いた。そのくらい税金は大切な存在であるのだ。

消費税八パーセントから十パーセントへの引き上げは批判の声も多いがその引き上げにも理由があって、年金、介護、医療、子育てなどに使われる税金が現在九兆円も不足しているという事をニュースで見た。こうして私たちが払った税金で支えられる人が一人でも増えることはとても素敵なことだと思う。社会人になると所得税、住民税などの税金を負担する事になる。将来納税する身として、しっかり「人を助ける」「安心できる未来をつくるための貯金」という考えを持って納税していきたい。日々暮らしていることは当たり前であり、いつものことだと考える人もいるが、その当たり前のことやいつものことは「幸せ」であり、その「幸せ」をこれからも支えていかなくてはいけないのは私たちなんだとうことを意識していきたい。

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