和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
税の意義と役割と使いみち
和歌山県立耐久高等学校 1年
 佐々木 亜由美

私は今まで、税について無関心だった。だけど、自分で調べたり、先生の話を聞いたりして、税は私達の暮らしにとても大切なもので、なくてはならないものだと思った。

これまでの私は、何にいくら税を納めて、それがどのように使われているのか、全く知らなかった。私が買い物に行った時も、いくら消費税を払ったかなんて考えたことはなく、逆に、「なぜ買い物をしただけで、働いていない子供まで税を納めないといけないんだろう。嫌だな。」と思っていた。

あまり税に関して良い印象を持っていなかった私だけれど、税への理解が深まって考えが変わった。税がなくなったり、納める額が減ったりすれば、私達の暮らしは不安定になるだろう。何か起きた時、警察や消防がすぐに駆け付けてくれなくなったり、十分な医療が受けられなくなる。ゴミ処理が出来ず、ゴミが町中にあふれてしまうなど、良い暮らしが出来なくなってしまうと思う。また、高校は義務教育でないので、高額な授業料がかかる。公立の高校では、一人あたり年間約百万五千円の教育費がかかり、これを税で賄われていると知った。私達学生の教育のために納税してくれている大人の人達がいることを肝に銘じて、感謝の気持ちを忘れず授業を受けたい。日々、しっかり勉強し、自分のなりたい職業に就いて、一人前の納税者になれるように頑張りたい。普段は当たり前のように感じている現代の暮らしだが、これは日本国民の納税によって成り立っているもので、とても恵まれた幸せなことだと言えるだろう。

福沢諭吉は『学問のすゝめ』の中で、「政府は法令を設けて人々の生活や安全を守るが、それに必要な費用がないので、税金として国民に負担してもらう。これは政府と国民双方が合意した約束事である」と書いている。政府と私達国民の信頼があるからこそ今まで約束が守られ、幸せな毎日があるのだと思うし、これからも安定した日本を繁栄させていくために、ずっと約束を互いに守り続けていかなければならないと思う。

そして、納税の本当の意義とは、国のため、政府との約束を守るためだけでなく、自分自身の豊かな未来のためにある制度だと考える。なぜなら、納税をせずに不安定な日本になって困るのは自分だし、納税をして今のような暮らしに幸せを感じるのも自分だからだ。

今はまだ働いていない私にとって納めることの出来る税は、買い物をした時に課せられる消費税ぐらいしかないけれど、それでもこれからの日本の担い手としてきちんと税を納められる立派な納税者として貢献していきたい。安心・安全な日本のために、自分の暮らしが豊かになるために、日本国民としてしっかり税を納めたい。

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