和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
私の暮らしの中の「税金」
和歌山県立伊都中央高等学校 1年 小原 由奈

最近ニュースで税金の使い方がよく話題になっています。特に元都知事のファーストクラスに数百万、スイートルームに何十万という湯水のように税金を使っているという話題です。私は、そのニュースを聞いてすごく怒りを覚えました。なぜなら、少ないお小遣いやバイト代の中から払う消費税が、たとえ八パーセントでもすごく負担に感じているからです。

普段は嫌だなと感じることの多い消費税ですが、私が育ってきた中で「税金」はすごくお世話になっているものなのでとても大切だと分かっています。

私は、家庭の事情で小三から児童養護施設で暮らしています。普段から先生たちに、お金の大切さ、税金の大切さについて話を聞いています。私たちが生活できるのは税金のおかげだからです。そんな大切な税金を使わせてもらっているので、私たちは生活の中で節約を心がけています。具体的には、電気をこまめに消したり、食費をできるだけ低コストでまかなえるように工夫したり、お風呂にまとめて入るようにしたり、できるだけ新しい物を買わずに大きい子から小さい子へ文房具や洋服などを譲ったりしています。小さな事ですが積み重ねが大切だと普段からみんなで話しています。

また、私たちの暮らしている施設の建物は数年前に建て替えられました。すごく大きなお金がかかったときいています。前の施設はかなり古く、ネズミが出たり、汲み取り式トイレで臭かったり、お風呂も一つしかなくとても不便でした。なので、国が四分の三のお金を負担してくれ、新しく建て替わると聞いた時は本当に嬉しく思いました。今は、自分の部屋も出来すごく暮らしやすくなりました。本当に税金のおかげなのでありがたく思っています。

私は、養護施設で暮らしているので、医療費の事等も含め、税金のありがたさを実感しやすいのだと思っています。私は、税金で育ててもらったようなものなので、きちんと納税できる大人になる事が大切だと思っています。

今、私が作文を書いている隣で、同じ施設で暮らす小さい子ども達が楽しそうに遊んでいます。この子たちの笑顔が続き、きちんとした大人に成長できるようにも私もこの子たちのために税金を正しく納める大人にならなければならないと実感しています。私ができる事はほんの小さな事です。だからこそ、政治家さんなど税金の使い方を決めたり、実際に大きな額を使う立場の人にも、大切な税金を適切に使ってほしいなと感じています。

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