和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
税が支える私たちの暮らし
有田市立箕島中学校 2年
田中 真由

「消費税引き上げ」最近、この言葉をニュースでよく耳にする。二〇一九年十月一日、新たに八%から十%へ二%引き上げされる。消費税はもともとなかった。しかし、一九八九年初めて日本で導入され、三%から始まった消費税が来年には十%になる。私は正直引き上げが必要なのか疑問に思っていた。なぜなら、百円の物を買うと百十円になり、千円の買い物をすると千百円になるからだ。けれど、本や資料で調べると、消費税引き上げには日本が抱える深刻な問題があった。それは少子高齢化だ。日本の税収は、一九九〇年には六十兆円だったのが、九二年以降しだいに少なくなっていることが分かった。目立って落ち込んでいたのは、所得税と法人税だ。この二つが減少しているのに対し、対照的に消費税は増えていることが分かった。昨年二〇一七年度の日本の税収は年間およそ六十兆円に回復していた。

今の日本の社会は若い人が少なく、高齢者の割合が非常に高い。働く人が少ないなか、大勢の高齢者を支えるのはとても大変だ。高齢者を支えるお金は税金の一部なので消費税引き上げの理由に関係していると分かった。具体的な例は、高齢者の医療費を国が補助していることだ。高齢者は体のあちこちで異常を感じ始め、病院に行く回数が増える。だから、診察や治療にかかるお金を気にせずに、安心して生活することができる。この制度はとても良いと思った。このように、高齢者を支える社会の中で税金がたくさん使われている。この他にも、税金は私たちにとって良い面もたくさんある。身近なことにも多く使われている。例えば、学校で使っている机や椅子、教科書の無償配付、道路の整備などに使われている。もし、教科書が無償で配付されなかったら、授業を受けられない人もいるだろう。また道路の整備がされていなければ、道がガタガタで通行に不便だと思う。私たちは税に支えられて暮らし、税と深く関わっていると分かった。

私は消費税引き上げに対してマイナスなイメージしか持っていなかった。しかし、税金が何に使われているのか調べてみると、私たちにとって良い面もたくさんあった。違う方向からみてみると、消費税引き上げに対して肯定的な考えが生まれた。少子高齢化社会の日本。私たちは高齢者を支えていかなければならない。高齢者に優しい社会をつくるには、たくさんの税金が必要になる。税金は今の日本には欠かせないものだと分かった。私たちの暮らしは税によって支えられているということを忘れてはいけない。消費税が引き上げされても、私たちは惜しまずしっかり払っていくことが大切だと思う。互いに支え合い、税と関わりながら暮らしていきたい。

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