和歌山県租税教育推進連絡協議会

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公益財団法人納税協会連合会会長賞
日本経済を支える税
田辺市立上芳養中学校 3年
 西口 遼

みなさんは、カタールという国をご存知だろうか。首都はドーハ、アラビア半島東部に位置する独裁国家の国である。「ドーハの悲劇」や「カタール断交」など耳にしたこともあるのではないだろうか。

さて、なぜ唐突にこんな話を始めたかというと、カタールはこの十年間ほどで経済発展がうなぎのぼりだからだ。僕は、この事実をテレビで知り、目にとまったため、この作文を書くことにした。

それでは、本題に入ろう。カタールの税金は、なんと消費税、所得税ともに免除、さらに光熱費、教育に必要なお金もほぼ国が払ってくれるという。これを聞いて、僕はなぜカタールの国家は国民の生活費まで払うことができるのだろうと気になった。だからその理由を調べてみると、その理由は実に簡単だった。膨大な量の石油、天然ガスが産出されているからだ。日本にとってカタールは最大の天然ガス供給国だそうだ。このような国は、カタールに限らず、ヨーロッパのルクセンブルク、東南アジアのシンガポール、中東のアラブ首長国連邦など世界に沢山存在する。

では、日本はどうだろうか。日本はなんと税金の高さが世界各国のうち、第7位と高いのである。これを聞いて、嫌と感じる人も多いだろう。でも、これは仕方ないと思う。なぜなら、先ほど挙げた国と比べて圧倒的に欠けているものがあるからだ。そのある物とは石油などの鉱産資源である。それに恵まれなかったのにも関わらず、ここまで日本の経済が成長できたのは、日本の先人たちの技術と努力が実を結んだからであると僕は信じている。お蔭様で、僕たちは恵まれた環境で生活を送ることができている。

僕は将来、日本の産業、特に農業に貢献したいと思っている。僕の故郷は、梅の栽培が盛んな山間部にある。しかし、日本の将来を揺るがす少子高齢化の影響や梅の値下がりによって、後継ぎが減っており、次第には放置された農地も増える可能性がある。そこで、梅農家さんの収入を上げ、産業の発展につなげ、国を安定させることが少しでもできるなら僕はその道で必死に生きて、輝きたいと思う。一人一人がそういう気持ちを持って、輝くことができたなら、一人一人の人生が素晴らしい物となり、その努力が次の世代に受け継がれる、僕はそう信じている。今、言ったことは本当のきれいごとかもしれない。しかし、みんながそれを願えば叶うかもしれない。共感し合うことこそが人の本来のあり方ではないのかと。

日本はもともと豊かな国ではなかった。それは、先人の知恵と技術によって変えることができた。税金は、国民の安全を祈り、作られた。一人一人が輝くために作られた。そういうものであると、僕は信じる。そして、この日本に生まれたことを誇りに思う。

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