和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
税のしくみとこれからの社会について
新宮市立光洋中学校 3年 箕葉 秋愛

私はいままで税というものに関心はありませんでした。なぜなら、自分で税を納めたことがなくて、税について考える機会もなかったからです。しかし、今回税の作品を書くことになったので、自分なりに「税とはなんだろう。どうして必要なのだろう」という疑問をもって、それについて調べてみることにしました。

まず、税とは何かについて考えてみました。私たちの生活は社会の中で多くの人々と共に支え合って成り立っています。決して一人の力だけでは生きていけません。また、私たちが生きていく上で例えば病気や事故、災害などに直面することもあります。このようなことに、社会全体としてどうしていければよいかを考える中に、税が必要であることが分かってきます。病気したときにかからなければいけない病院、火事がおきたときに消火にあたる消防署などは、欠かせないものですが、住民一人の経済力では作ることができないものです。これらの社会に不可欠な仕組みを住民が協力し合って作り、支えていくために、税という資金が必要なのです。

私たちが住む新宮市の市立図書館が移転されて新しい文化複合施設に生まれかわる予定だと聞きました。それには、約48億円の費用がかかるそうです。このような大きなお金は住民が皆で負担しなければ生まれません。市民が自由に本を読む場所を作るにも税金が欠かせないのです。

ところで、税を納める人の立場になって考えてみると、最近では新宮市の人口が減ってきているため、税をおさめる人の数も少なくなっているようです。これは、新宮市だけの話だけではなく、日本全体でも人口が減少していて、はたらいて税をおさめる人よりもお年よりの人の割合が年々大きくなっています。

これは、税をおさめる人ひとりひとりにかかる負担がどんどん大きくなるということを意味します。このまま進んでいけば、二〇五〇年には日本の人口は一億人より少なくなり、その四分の一の人達が高齢者になるそうです。この人たちを若い人たちがどう支えていけばいいのか、私たち未成年者も含めて一人一人が真剣に考えていかなければいけないと思います。

いま、世の中では災害が起きたり、経済的な事情で不自由な生活を強いられている人々が増えたりしていて、それを解決していくためにはどうしても多くのお金が必要になっています。それらは私たち一人一人が負担して支えていかなければなりません。税とはそのように人々の生活を支える大切なしくみだということを学びました。私が将来社会の一員として仕事をし、税を納めるようになったとき、社会を支える税の大切さをさらに深く考えられるようになりたいと思っています。

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