和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
高齢化社会の到来と税
海南市立亀川中学校 3年 橋本 結登

今回のこの課題を出されたことで、普段は考えたことなどなかった税収の仕組みや種類、その使い方について、僕は改めて学ぶことができました。

僕は、高齢者の生活と社会保障の充実について、この夏の福祉委員のディサービスセンターの訪問を通じて関心を持ちました。

僕がこの訪問でしたことは、お年寄りと話をしたりして、一緒に時間を過ごさせてもらいました。その中で高齢のために体が不自由になり、車椅子での移動を余儀なくされている方や悲しそうな目で僕に話してくる方など年齢を重ねたことで社会生活から離れざるを得なくなった人たちのさびしさを感じることができました。

医療技術や薬剤の進歩、食生活の改善などによって、日本人の平均寿命は延び続け、僕の肉親も含め、将来的には高齢者人口は増える一方のようです。健康で長生きするということは誰もが願うことだと思いますが、人間であればいつか年老いて、誰かの助けを受けながら生きていけなくなることも往々にしてあります。そのときにこそ、私たちが生きる社会を築き発展させてきてくれた方々に対して、日々の生活を心配することなく、豊かな老後が過ごせるような社会をみんなの力で保障していくことが、後に続く私たちの務めでもあると思います。

年をとって病気、怪我が多くなりがちになると、最も心配なのは医療費負担の問題だと思います。また、地震やそのほかの自然災害、まさかの事件、事故から身を守る警察、消防、自衛の費用、ゴミ処分にかかる費用や道路、橋、港、公園などといった公共施設を、安全に維持、管理するためにも莫大なお金がかかることでしょう。

こうした、「みんなの幸せをみんなで守る」相互扶助の考え方を基本とするのが税金の制度であると思います。まだまだ勉強不足の僕には、どこでどのような税金がかかっていくのかなど理解不十分なことが多いのですが、こうした、この社会に生きる一人ひとりがお金を出し合うことで、みんな幸せを守っていこうとする考え方には、僕もとてもそう思います。

僕は以前、「死ぬことよりも老いていることの方が残酷である」という言葉を聞いたことがあります。このような残酷で悲しい考え方をするのではなく、いくつになっても生きることは誰にも価値のあること、楽しいこと、明るいことなのだと思える社会をつくるために、税金が有効に活用されるべきだと思います。

税金は、悪いようなイメージが多いですが僕は、今回の経験を通して、そうは思いません。みんなが楽しく生きるために使われているものだと思います。

このようなことを踏まえて、税金ということを大切にしていきたいと思います。

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