和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
私たちにとって税とは
海南市立巽中学校 3年 牧野 紗英

税金。私たちの生活に欠かせない大切なもの。もし無くなってしまったら、一体どうなってしまうのだろう。

私は今まで、消費税のほかの税についてはあまり知らなかった。およそ五十種類の税があると聞いたときは、少し驚いた。その中でも国税、地方税と分けられている。国税、地方税と言われてもあまり分からなかったのだが、さらに驚くことに消費税にもそれらが含まれているのだそうだ。この話を聞いたときは、税について少し興味を持った。

税金は道路を作ったり、警察や消防、そして教育費などの費用に使われている。私たちは直接費用を出している訳ではないので、無料で利用できる公共サービスも当たり前だと錯覚していると思う。例えば、救急車。救急車を呼ぶことに、それに対してのお金のことなど考えたことがない人は多いと思う。しかし、アメリカではそうも行かないらしい。救急車を呼ぶと、まず日本円にして四万千七百円ほどが必要になる。距離が伸びるたびに料金が加算されていく。まるでタクシーのように。そう考えると、税金というのは本当に大切なものだと実感する。その他にもたくさん使われている税金。私たち中学生に納める機会のある税と言えば、消費税くらいだ。百円の物を買っても、たったの八円しか納められないが、それがこの国の何かに役立てていると思うと、嬉しい。数円ずつしかないからあまり実感が湧かないけれど、それが年金、医療、教育、公共サービスへの一部になっている。そう思うと、税を納めている必要性も分かる。

日本の消費税は八パーセントだが、外国にはもっと多額の税を納めなければいけない国もある。ハンガリーの消費税は二十七パーセント。日本の三倍以上の消費税を納めなければならない。しかし、その分充実したサービスを受けられるのだ。それに比べれば、日本はどうだろう。他の国々よりも高齢者の割合が高く、医療費などにお金がかかるのに、負担率は低い。それは、公債の発行により負担を先送りしているからだ。つまり、どんどん将来の子ども達への借金が増えていくのだ。

税を納めることは大変だと思う。まだ子どもだから分からないことが多い。しかし、納税の意義を知れば、もっと良い世の中になると思う。今度、また消費税が十パーセントに上がるという。今まで増税には反対していたが、その税金が世の中を良くしてくれるのなら、ちゃんと有意義なものにしてくれるのなら、理解して納めたいと思う。

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