和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
マイナスの視点を変える
和歌山県立海南高等学校 1年
 松田 紗季

例えば店で何か買い物をしたとして、私たちは消費税という税金を払います。私たち高校生が直接関わらない所でも多くの種類の税があり、納められる対象もそれぞれ変わってきます。

中学生の頃から「税」とは何か、様々な視点からとらえる事で役割について理解し、考えを深めてきました。そして高校生となり心も身体も、周囲からの見られ方も大人に近づいた今、改めて税を以前よりも発展させた思考で、紐解いていこうと思います。

最も身近である「消費税」の税率は年々増加し、現在八パーセントとなっています。世界的に見て、この数字は決して高くはありません。世界で一番消費税率の高いハンガリーでは国民は買い物をするだけで二十七パーセントの税金を払うのです。では税金が高いと何が良いのか。調べてみると生活しやすく、より豊かに過ごせる多くのメリットがあったのです。

まず日本では中学生以下は医療費が無料になります。しかし税率の高い国では国民全員が無料で治療を受ける事ができるのです。また私たちは高校や大学に行く為、学費というものを払わなければいけませんが、それを負担し更に休まずしっかり授業を受けている生徒には国からの援助金が出る仕組みにもなっています。

税金が増えるという事は自分たちが自由に使えるお金が減る、という事でもあります。私は以前までその考えにとらわれ、税本来の役割を忘れてしまっていました。視点を変える事で今まで決めつけていて見失っていた、新しい発想が生まれました。私たちの当たり前にある生活を一度振り返ってみて下さい。様々な税金の役割が絡まり合い、網を張る事で生活を大きく支えています。何気なく通っている通学路の道、公衆トイレや緊急時に利用出来る救急車等それは幅広く私たちをサポートしてくれているのです。

税金は国民が平等に与えられている義務です。収得が多い者はその分多く税金を払い、収得が少ない者にはその人に合った分の税が課せられるのです。世の中に価値が無いものは一つも存在せず、それを利用する為に私たちは税金を公平に払うことが決められている、そう思うと税金についてマイナスイメージを持っている人も、考えが変わるのでないでしょうか。ぜひもう一度、税のあり方を考えてみて下さい。

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