和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
税金の役割
和歌山信愛高等学校 1年
 河合 夏紀

税金という言葉にあまり良い印象がない。どうしてそう思ってしまうのだろう。税金という言葉を辞書で調べてみた。税金とは国や地方公共団体が公共財や公共サービスの経費として法令に基づいて国民や住民に負担を求める金銭である。とあった。辞書にもあるように私たちに負担がある金銭。この負担という言葉があまり良い印象を受けない理由ではないか。では、本当に税金は私たち国民にとって負担ばかりになるものなのだろうか。私たちは、税金がどのように使われているのかを知っているようで知らないことが多い。だから、私たちの負担だと感じてしまうのではないか。私たちが納める税金はどのように使われ、どのような役割を果たしているのだろうか。今回、この作文を書くにあたって調べることにした。

国や都道府県、市区町村では、私たちが健康で文化的な生活を送るために個人ではできない仕事(公共サービス)があり、これら全てにはお金がかかっている。例えばゴミの処理。私の住む和歌山市は平成27年度ゴミの処理に4,317,782,000円かかっている。これをゴミを出す人が全て負担するとするといくらかかるだろう。もしかしたら、ゴミを出すのにお金がかかると町中にゴミが溢れるかもしれない。そうなると衛生環境が悪くなり、私は健康な生活を送れなくなるだろう。例えば交番が有料になったらどうだろう。道案内に○○円、犯人逮捕に△△円と私たち住民に直接請求されるとしたら、町で犯罪が起きた時お金がかかるなら警察には頼まないと犯罪者は野放しにされるかもしれない。そんな社会安心して生活できるだろうか。他にも学校や公園や道路、上下水道、信号や消防車や救急車、病院に行ったときの医療費など税金で賄われているものは、私たちの身のまわりにたくさんある。このように私たちが普段当たり前だと思っているところに税金はたくさん使われているのだと分かった。和歌山県では県民1人に使われている税金は年間595,039円だと言われている。私たち1人が1年間健康で文化的な生活を送るためには教育費、民生費、警察費、土木費、商工費、公債費などこれだけのお金が必要ということだ。これらの事を踏まえ、税金を負担と考えるか私たちが安心して生きていくために必要なお金かと考えるかで税金に対する印象は変わると思う。

私は今回、税金について調べていくにつれて、税金は私たちの生活になくてはならないものであり、これがないと安心して生活することができないということが分かった。税金は私たちが負担しなければいけないものという考え方から私たちの生活を充実させてくれるものという考え方に世の中が変わってくれば、より豊かな生活ができるように感じた。税金がもたらす豊かな生活を考えられる大人になりたいと思った。税金は負担するものではなく、私の生活を豊かにするものだ。

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