和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
税金の役割
和歌山県立海南高等学校 1年 森下 真悠子

「税金」。それは私たち高校生にとって、とても厄介な存在である。欲しいものが段々と増えていくのに、お金はそう簡単には増えてくれない。そのため、買い物に出かけた時には、「せめて消費税の分だけでも安くならないのか。」と、よく思わされる。さらに、二年前から消費税は五パーセントから八パーセントへと増えたので、より一層その思いが強くなった。

ある日、母と二人で消費税についてのニュースを見ていた時のことである。母は私にこう言った。「あなたが今高校で授業を受けられるのも、税金のおかげなのよ。」と。税金に対してあまり良いイメージを持っていなかった私は、母の言葉に少し驚いた。国のためにそれらが使われているということはなんとなく理解していたが、まさかこんなにも直接的に私たちのために税金が使われているとは思っていなかったからだ。私はこのとき、税金について知ってみたいと思った。それから税金のことを調べてみて、はじめて知ったことが沢山ある。まずは、税金はかなり私たちの身近な部分で使われているということである。公共サービスや公共施設など、私たちの生活と深く関わってくる。その中で驚いたのが、救急車を無料で呼ぶことができるのは税金のおかげだということ。海外では何十万、何百万とお金がかかるが、日本ではそれが税金で賄われているのだ。

次に、税金は必ずなくてはならないものだということも分かった。これだけ私たちの生活と深く関係しているため、もし税金が無くなってしまえば大変なことになるだろう。救急車を呼ぶのには大金がかかるし、公共の道路は私有地となってしまうため、こちらも大金を払って使うことになるだろう。そう考えてみると、税金は全く厄介なものには思えない。むしろ、私たちを支えるありがたい存在なのだと思える。

しかし、そんな大切な存在を悪用する人たちが最近増えてきていると感じる。悪用と言っては響きが悪いかもしれないが、明らかに私たち社会の為の使い方とは異なった利用の仕方をしている人々がいる。税金は誰かのためにあるものではなく、みんなのため、社会のためにあるものだ。それを理解した上で、税金を効率よく使っていくべきだと私は思う。

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