和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
地域と税金の関わり
和歌山県立日高高等学校 1年 稲田 和奈

「商品券があるから、商店街へ買い物しに行こう。」ある日母にそう声をかけられた。滅多に商店街に行かない母がなぜ行こうと言いだしたのか聞いてみた。すると、私達が住んでいる地域の店で使える商品券があるからだと言う。その商品券について詳しく聞いていると、その商品券は税金と関わっているということが分かった。

母が持っていたのは、大型店ではなく、私達が住んでいる地域の方が経営している店で使うことができるプレミアム商品券というものだ。私が住んでいる街で販売されているプレミアム商品券は、一万三千円分ある。しかし、それは一万円で買うことが出来る。この商品券を購入した人は、三千円お得に買い物をすることが出来るということだ。そして、その三千円分は税金で賄われている。今年二月、補正予算案に地方創生と緊急経済対策を兼ねた四千二百億円の交付金が盛り込まれた。四千二百億円のうち、二千五百億円が「地域消費喚起・生活支援型」交付金として支払われている。その「地域消費喚起・生活支援型」交付金が、プレミアム商品券に使われている。だから、私達は、三千円お得に買い物をすることが出来るのだ。

プレミアム商品券の金額や仕組みは、住んでいる地域によって多少違うだろう。しかし近年、大型店が増えたことや、少子高齢化が進んでいることから、地域の商店街の利用客が減少している所が多い。閉店している店も多い。そんな中で、プレミアム商品券を購入し、地域の店で買い物をすることは、地域活性化のために良い影響を与えると思う。実際私は母と、普段はほとんど行かない地域の方が経営している店に買い物に行き、その店の良さを知った。私達のように、普段地域の店を利用する機会が少ない人でも、商品券を購入し、地域の店で買い物することによって、その店の良さや街の良さを知ることができる。もう一度行きたいと思い、何度も足を運ぶ方も多いだろう。すると、店の方も多くの買い物客に来てもらうことによって利益を上げることができ、自分の店をより知ってもらう良い機会になる。税金は、地域を盛り上げ、活気あふれる街になるための重要な役目をしてくれていると言えるだろう。プレミアム商品券というものがあること、その商品券には税金が関わっているということを、より多くの方に知ってもらいたい。

税金は、教育費や、社会保障関係費、公共事業など、国のため、私達国民のために多くのことに使われている。しかしこの様な大きな場でなくても、地域の活性化のためにも税金は使われている。税金は、私達が気付いていないような身近な所でも様々な形で使われていて、私達の生活に必要不可欠なものだ。これからも、私達の街が今以上に活気に満ちあふれた街となるよう、大切な税金を有効に使ってほしい。そして、私も税金を期日を守って納める大人になりたい。

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